カレー汁

夕食で出たカレーがシャバシャバで、味がめちゃくちゃ薄かった。スープカレーにしても味が薄い。
舌がぼんやりと刺激される。よく言えば新感覚である。
首をかしげながら食べる私に、
「カレールー、もう1個入れるべきだったんだけど、無かってん。肉たくさん入ってるから、ええやろ」と母。
思うに、肉の量は問題ではない。
さらに、カレーの中にあるべきじゃない、すいとんっぽい、もにゃもにゃした具が入っていて、「ナニコレ?!」と母に味見させたら母も「わかんない」と言った。

「え、何入れたかは、流石にわかるでしょ」
「買ってきたんだから知らない」
でも作ったのは家だろ。

「これ、カレーだと思う?」
「カレーじゃなかったら何よ」
「カレー風の何か」
「肉入ってるのに?」
「いや、肉の問題じゃなくて、味の問題」
「仕事で理不尽なことがあって腹が立ってるのになんで家帰ってきて同じやねん!」

帰ってきたらすでにカレーの用意がなされていて、他に食事の選択肢が無かったにも関わらず、よくわからない具が入ってる激薄のカレーを食べさせられるのも相当理不尽だろう。
と思ったけど大人なので「腹立ってるなら早く寝たらいいんじゃないでしょうか」と言っておいた。
そもそも「今日はカレー」って決めてるならカレールーの残りくらい確認しておいて欲しい。我が家はそういうことがある。