まとめるのに1年かかった(結局まとまってない)
地域活性化という言葉を使う場面の多くでは、「何を活性化するのか」というのが語られない。
なんとなく、人が、若者がたくさんきてワーワーするという曖昧なイメージばかりが先行して、1度きりのよくわからないイベントを打って終わったりすることも多い。あととりあえずゆるキャラ作れとか。
私は「経済の活性化」と「心の活性化」、両方を大学で学んだ。でも結局、それって同じことだったんじゃないか、と思っている。
1回生のころ、地域活性化のフィールドワークをしていたが、先生の口癖は「心の活性化」「地元が好きやねんという気持ち」だった。当時の自分はその意味をわかってなかった。そんなことよりどうしたら町が活性化できるのか教えてくれ、と思っていた。
2年次に進級し、地域活性化政策に携わってきた人の話をたくさん聞きに行った。観光客増・税収増を為せた自治体に共通するのは「その町のキラリと光る宝を見つけれた」ということだと感じた。
その町にとっては当たり前で大したことないものも、全世界的には唯一無二であることも多い。人だったり、食べ物だったり、道端の草だったり、冷たくおいしい空気だったり。それを見つけることができるかどうか。
それはその町の人の心、町が好きだという気持ちにかかってくるのではないか。心が生き生きとして町への愛があれば、見つける事も容易く、あっという間に世界に羽ばたかせることが出来るんじゃないか。そんな気がする。
私が1回生のころフィールドワークをしていた町は年を追う度に、どんどん廃れてきている。シャッターをする店が増えている。
聞き取り調査で「地域活性化とかめんどくさいと思っている」と言っていた店主が居たくらいだから仕方がない。心の死んだ町は消えゆく一方なんだろう。
その町を生き返らせる手段として先生が目標にしていたのは「子どもたちが楽しく歩ける街にすること」だった。なんでそんなことしているんだろう、と思っていたが「こんなかわいい子たちのためなら頑張って仕事しちゃおうかな」と年寄りたちをその気にさせる手段だったんだろうな。その気になってくれれば、魅力的な店舗作りをしたり、自分の才能に気づいて何かを始めたり、自然に人が各地から訪れるような土地になり、経済が活性化する。これが心の活性化のもたらすことじゃないか?
現実はそう上手くいかないようだけど。
