死刑ってヤバくない?

たまによく分からないものがツボに入る。昨日は死刑ってウケるな、と思っていた。

京都で男に青酸カリを飲ませて殺しまくっていた婆さんに死刑判決が出たらしいのだが、
何故かそのニュースを見て可笑しくてたまらなくなってしまった。
あんなにも躊躇うことなく人を殺しまくっていた人が今度は死ぬ。首を括られて床が外れて死ぬ。今までもそうやって何人も死んでいった。なんだそれ。めちゃくちゃじゃないか。

自分でも何が面白いのかよくわからなかったけど、考えてみると、
人を殺した人間が今度は殺される側になるってすごい滑稽に見えるのだ。あと、人を殺すな!死ね!という状況も文章にするとめちゃくちゃで面白い。
もちろん殺された側や周囲が死ね!という気持ちになるのは理解できるし自分もそう思うのだが、法が「じゃあ殺しまーす」って言うと「マジか!」という気持ちになる。なんというか、法は冷静で血が通っていないもの(というイメージ)のはずなのに、急に「はい死刑」って、妙に感情的だし狂気に満ち溢れてないか。

そういった感覚を、急に昨日の青酸カリ女のニュースを見て、初めて確認した。
今までニュース見て「ま、死刑だわな」とか、ディベートで死刑廃止の是非とか争ってる間には気付かなかった、死刑の威力と狂気に24年間生きていて初めて気付いたのだ。テレビに出てる受刑者もそのうち死ぬ。恐らく寿命ではなくて刑が執行されて死ぬ。これはただ事ではないぞ。何で気付かなかったんだろう!ウケる!
ウケるというのはこういうことだ。

最近よく思うのだが、共感性とか人の気持ちとかあんまりよく分からずに生きてきちゃった感じがする。そういうものは暗記して生きてきたんだと思う。それらが急に実感を持って理解できるようになってきて、「あ、そういうこと!?」と思うことが増えた。死刑がウケるのも、それの一環なんだと思う。