日記 1/8

前日にやったリングフィットアドベンチャーがあまりにも過酷だったため全く起きられず、ぼんやりとiPhoneのニュースを眺めたり夫としゃべったりしている間に始業30分前になる。

チーズトーストをこんがり焼いて食べ、仕事のやる気が出ないのでヨーグルトにメープルシロップをかけたものもデザートにして、さらに前日に届いたばかりのパーカーを着てテンションを上げる。だが特にやる気は変わらず、筋肉痛で全身がだるく頭も働かなかった。でもパーカーはほっかほかで、こんな寒い日でも暖房無しで過ごせる素晴らしいものだったので嬉しかった。

去年から1人で地道にやっていた仕事が今週の頭にリリースされた。本当に1人でほぼ全ての仕事をやった。珍しく自分やるなと思えるほどの縦横無尽の活躍っぷりだった。が、すぐ後ろにもっと大きなリリースが控えていたため、Slackに書き込んだリリース報告には一切反応がなく、上司にも特に労れることもなく、流石にもうちょっとコメントしてくれても良いんじゃないのと思った。いや、この仕事が賞賛に値するわけじゃないことは知っている。売上は上がらないけどやらないといけない仕事というのは往々にしてそういうものである。だが自分が見放してしまったら私は終わるのでおれは偉いなあと思うしかない。あまりにも辛いので自分で10個くらい賞賛の絵文字を付けた。

そんなことを思い返したり事務作業をしたりぼんやりスケジュールやデザインを組んだ。体調が良くないのであまり捗らない。Slackで同僚が上司の仕事の雑さにブチ切れている。精神がざわつく。そうこうしている間に加湿器の水量が残りわずかというアラームが鳴ったので水を交換し、加湿器にボトルを戻そうとしたときに蓋がキチンとしまってなかったがために300ml以上700ml未満程度の水を部屋にぶちまける。疲れているところに痛恨の一撃。雑巾に吸わせておけと雑巾を投げて放置していると夫が現れ、「つらいね、あなたは何も悪くないよ」と床を拭いて去っていった。

その後はビデオ会議であまりにも無茶な要求に対するデザインを披露し、この要件だとこうなるしかないですわーとヘラヘラ笑いながら説明する。説明し終わってからまたヘラヘラしながら「こんなのおかしいですよね」とやんわりと苦言を呈してみたら要件がどうにかなるかもしれないらしい。言ってみるもんだ。

その後頭の痛い案件(2)と向き合い、疲労困憊の状態で本日の仕事を終える。

疲労困憊なので久々にウーバーイーツをしたら間違って隣の部屋のドアノブにかけられてしまい、扉を明けた瞬間、隣の家の人が「え?何?」とインターホンに出た音が聞こえて冷や汗が出た。恐る恐るドアノブにかかったカレーを回収しダッシュで部屋に戻る。あんまり美味しくなかったが腹は異常に膨れた。多すぎた。

胃を休めた後に、翌日の早朝に予約した粗大ゴミの回収があるため、押し入れの奥に眠っていたシーリングライトに粗大ゴミシールを貼り、収集場所へ持っていく。シーリングライトを持って階段を降りていった。誰に会うわけでもないのに、新しいパーカーに合うロングスカートを履いており、床に擦れてしまうのでライトを持っていない手でスカートを持ち上げ階段を降りていた。それで集中力が途切れてしまったのだろう。最後の踊り場で手が滑ってしまい、シーリングライトの球面が下になった状態でガコンガコン(シャーーーー)!!!!!と言いながら階段を滑り落ちていった。そして、1階に到達した瞬間に、パリィン!といって粉々に砕け散った。手から離れて粉々になるまで恐らく3秒くらいだったが、それよりも遥かに長い時間に感じた。あれが滑り落ちている間、いくつかのことを思い出したり考えたりした。例えば、大学の卒業式に向かっている時に、最寄り駅のエスカレーターの一番上からドでかいスーツケースが落ちてきて、素で「キャーーーーー!!!」と言いながら激突したこと。無傷だったがなんてことだと思った。まさか自分が滑り落とす側になるなんてと思った。その次は、こんな大きな音が響き渡ったら色んな部屋の住人が出てくるのではないか。そうなったらなんて説明しようか。まあすぐに回収場所まで走っていけば誰とも遭遇せずに済むか。その次の瞬間に粉々になったので、急いで自室へ駆け上がり、箒とちりとりを持ってまた駆け降りた。スカートを踏んづけるな、鍵を忘れるな、誰かに会うかもしれないからマスクをしろ、これ以上慌てるな。

結局、ほかの住民が集まることもなく、寒空の下で、粉々になったガラスの破片を掃き集めた。さっき天気予報を見たら1℃だった。パーカーしか着ていないが暖かいパーカーでよかった。こんなにすぐに役立つなんて。帰宅した住人1人とすれ違ったが特に反応されることなく挨拶を交わして終了。その後、私が粗大ゴミを出す前にコンビニに粗大ゴミシールを買いに行ってた夫が帰宅。経緯を説明し、「紙袋を取ってきてほしい」とお願いする。戻ってきた夫の手には、私が2年前に行ったアメリカで手に入れたGoogleの紙袋があった。こんな貴重な、しかもしっかりとした紙袋に入れるのがまさか危険ゴミだなんて当時は思わなかったなと思い苦笑した。

部屋に戻ると、今日あった微妙な出来事が思い返されどっと疲れが沸いてきたのでさっさと風呂に入る。風呂でぼんやりしようと思いシャワーを出してぼうっとしていると急速に排水管が詰まり、水が流れにくくなり、蓋が浮いた。最悪すぎやしないだろうか。速攻で湯船に移動してシャンプーをして上がった。上手くいかない、報われない日が一生には何日かある。